「共謀罪」の導入に反対します
いま国会で「共謀罪」の導入を認める法案について審議されています。今月半ばにも強行採決とも言われます。
(もっとも与党や維新の姿勢を見る限り、「審議」と呼べないような態度ですが…。)
もし、この「共謀罪」が私たちの国で導入されるならば、きっと自由な発言や表現、そして集会の開催に大きな影響が出ることでしょう。
直接的に検挙や逮捕などということは、しばらくは、そう簡単に起こらないかもしれませんが、しかし、自分たちが「共謀罪」に疑われないために、この国に暮らす人たちが、発言や表現や集会の開催を控えるということは、これから多々起こってくると思うのです。
そして、それこそ政府・与党の狙いでしょうね。合法的に、人々を萎縮させて、自分たちの好きな通りに物事を進めることができるのですから。「共謀罪」が導入された後に、もし、こうした自粛が起こり、そのことについて政府を非難するなら、菅官房長官は言うでしょう。「政府としては、一度も自粛を求めたことはない。それゆえ、なんら問題ない」と。
それが、もし、改憲に関することなら、戦争に関することなら、私たちの信仰や政教分離に関することならetc、そう考えると、とても恐ろしく思います。
かつて、日本は治安維持法のもと、言論や表現の自由、信教の自由が侵され、多くの人たちが不当に逮捕され、拷問を受け、命を落としました。
その時とまったく同じことが起こることはないかもしれませんが、その危険は大いにあると思います。もし権力が独裁化し、暴走するなら(すでにそうなっている?)、この先、何が起こっても不思議ではありません。
この国のすべての人が自由に語り、自由に表現をし、自由に集うことができる国であってほしいと願います。
私は、一人の市民として、そして一人のキリスト者として、一人の牧師・宗教者として、「共謀罪」の導入に反対をいたします。
なお、以前、私が発題をした、社会の課題や平和のために、一人のキリスト者、また牧師として参与する信仰的・神学的立場について、ブログにアップしたものを、こちらにも再掲しておきますね。もしよろしかったら、こちらもお読みくださればと思います。
「安保法制」に反対する旭川宗教者の集い での発題
http://yaplog.jp/fukagawachurch/archive/592
そのもととなった 旭川市内牧師会 での発題
http://yaplog.jp/fukagawachurch/archive/319
主の平和!