ミサイル騒動に思うこと
これが今朝届いたJアラートのメールです。一通目として、今朝6時2分付のものが届きました。日本の上空を通過したのが、6時7分です。その間5分です。瞬間移動とかしない限り、これでは、どうにもできません。
携帯を持っていなかったり、充電が切れていたりするなら、これまたどうにもならないでしょう。私も充電があと20数パーセントでしたから、もう少し遅かったら、受信できなかったでしょうね。受信しても何もせずにテレビをつけて観ていたぐらいですが。
安倍首相は「ミサイルが発射されてからミサイルの動きは完全に把握している」と発言していましたが、かつて「放射能は完全にブロックされて、コントロール下にある」と言った彼が言うところの「完全」ですから、怪しいものです。
事実、政府は、今回、最初「6時6分」に日本上空を通過したと言っていたのに、後で「6時7分」に通過したと修正になりました。「完全に把握」していたら、こういうことは起こらないでしょう。1分の違いじゃないか?そうです。5分間のうちの1分です。「たかが1分、されど1分」です。
今回、日本上空数百キロの高さを、ミサイルが飛んでいたと言います。もうそこは、宇宙です。そして、千数百キロのところに落下。日本から離れてロシア領の近くです。でも、あれだけの騒ぎ。政府に何か騒ぎたい理由があるのだろうか?国民や隣国を煽りたいのだろうか?とも勘繰ってしまいます。
「狼少年」のおはなしではありませんが、こんな警報騒ぎをしていると、いざという本当に危ない時に、アラートを出しても誰も本気に反応しなくなるかもしれません。
もっとも反応できるとしても、たった数分で何ができるでしょうか。頭を抱えて屈む?それで防げるなら、あまりたいした心配は要らないでしょう。地下に逃げ込む?地下がないときはどうする?また、たとえば札幌で一斉にみんながチカホに逃げ込んだら、どうなる?きっと大パニックです。
迎撃?そんな簡単にできません。もし、簡単に撃ち落としてしまうなら、日本が先制攻撃をしたことになり、宣戦布告し、開戦したと受け止められてしまうでしょう。しかも国際法に違反してしまうことにもなりかねません。憲法を変えても、国際法上禁止されている攻撃はできませんよ。
アメリカに頼る?今回のアメリカの反応は「本国に脅威なし」ですって。それが実態です。
このように、ミサイルが本当に飛んできたら、もうどうにもできない、と考えたほうが良いでしょう。それではどうするか?
どれだけ厳しい状況でも、また、難しくても、ミサイルを撃たせないように、外交に努めることが、やはり大切であり、必要なことではないでしょうか。お花畑的な発想だと思われるかもしれませんが、この努力を辞めて解決するかのような思いこそ、それこそお花畑でしょ。
現在のアメリカ追従の外交姿勢を見直すことも必要でしょうね。日本がアメリカの手下のようにヘコヘコしている限り、他国からすれば、日本もまたアメリカの同類と見なされて、攻撃されてしまう危険は大いにあるでしょう。
さらに、やはり歴史をきちんと省みること。日本がいくら先の戦争の正当性を主張しても、アジア諸国がそう思っていないなら、その言い分は成り立たないでしょう。今日8月29日、日本が韓国を併合した日に、ミサイルが発射されたことにはそうしたメッセージもあるのかもしれません。
*ミサイルの発射自体を肯定する思いは毛頭ありません。「飛ばすなよ」という思いでいっぱいです。でも、それとともに、日本として考えること、改めるべきことがあるのでは?と思い、まとめてみた次第です。